茨城県立高萩清松高等学校 |
Takahagi Seisho Comprehensive Upper Secondary School
創造する自分らしさ |
★選べる・学べる 5系列(6分野) |
|
〒318-0001 茨城県高萩市赤浜1864番地 TEL:0293-23-4121 FAX:0293-22-2915 Email:ac-koho@takahagiseisho-h.ibk.ed.jp
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先生は、毎週土曜日の午前中、家の近所のクリーニング屋さんにクリーニングを出しに行くんです。そこのクリーニング屋さんは朝11時までに出すと、その日の夕方6時に仕上がるんです。先生は車の運転が得意ではないので、歩いていきます。その途中に交差点があるのですが、そこの信号機は「押ボタン式」なんです。「押ボタン式信号機」ってイメージありますか。歩行者が押ボタンを押さないと信号が青に変わらないんです。
こんな注意書きが書かれています。
「押ボタンを押さないと信号は変わりません」
先生も最初、分からなくて、ずっと待っていれば、信号が勝手に青になるものだと思って、待っていたことがありました。
「自分で」押ボタンを押さないと信号は変わらないんですね。
私たちが生きているこの社会、ここでいう社会というのはコミュニティという意味ですけど。皆さんもいろんな社会の一員です。日本という社会、高萩清松高校という社会、1年1組という社会、ウェイトリフティング部という社会、アルバイト先という社会。皆さん、いろんな社会に属しています。
では、自分が所属しているそれぞれの社会をよりよくするには何が必要だと思いますか。
10秒間、頭の中で考えてみてください。
今の10秒間が大切だと思うんです。一人ひとりが自分事として、当事者意識を持って考えること、そして行動に移すことが大切だと思います。
今、HR役員が任命されました。
まずHR役員の皆さん。HR役員をやってみるというその挑戦を先生は全力で応援します。がんばってください。HR役員以外の皆さん、社会をよくするには、社会の代表者だけががんばるのではなく、皆さんの力が必要です。ぜひみんなが、1年1組を、ウェイトリフティング部を、高萩清松高校をどうやったらよりよい社会になるかを、まずは一人ひとりが考えて、誰かが何かをしてくれるのを待つのではなく、自分から行動してほしいと思います。
ただ、社会って、行動を起こしたらすぐに、クラスが、部活が、学校が変わるかどうかはわかりません。でもそうやって行動を起こしたこと、挑戦したことで、皆さん自身の生き方が変わることには確実につながると思います。
もう一度、押ボタン式信号機に書かれている注意書きを言います。
「押ボタンを押さないと信号は変わりません」
言い換えれば、「押ボタンを押したら信号は変わります」
皆さん、どうぞ自分の「人生」という押ボタン、自分の「生き方」という押ボタン、何度でも押しちゃってください。
ボタンを押すのは、皆さん自身です。
ウエイトリフティング部、ボクシング部の皆さん 関東大会出場、おめでとうございます。
先生も二人の練習の様子を何度か見せてもらったことがあります。先生が見たのは、二人がこれまで積み重ねてきた練習の中で、わずか一瞬だと思います。でも結局はその一瞬一瞬の積み重ねが、今回の関東大会出場につながったのだと思います。関東大会出場、これはだれが見ても分かる立派な結果です。でも同じくらい、二人が、自分だけが分かっている、ここに至るまでのがんばりも誇りにしてください。
ここから先は、皆さんにお伝えしたいことです。
先日テレビで陸上の世界大会をやっていました。男子100メートルでした。
画面の右下に、WR9秒58、NR9秒95って書いてありました。
WRっていうのはWorld Record、世界記録っていう意味で、NRっていうのはNational Record、日本記録っていう意味なんですね。もうひとつ、レースが終わったときに、PBっていうのがあったんです。しかも5~6人の選手が一気にPBを達成したんです。皆さん、PBって何の略か分かりますか。Personal Best、自己新記録っていう意味です。世界記録は世界に一人、日本記録は日本に一人、でもPB、自己新記録は全員にチャンスがあるんです。
先生はパーソナルベストの考え方って、決してスポーツとか、テストの成績とか、数字で表せることだけではないと思います。例えば、先日PTA総会が体育館でありました。前の日に会場準備を部活動の生徒が手伝ってくれました。そのときに、ある先生が机をぞうきんで拭いていたら、ある生徒が「先生、私代わりますよ」って言ってやってくれました。その先生も嬉しそうに先生に「校長先生、うちの生徒ってこういうことができる生徒が多いんですよ。すばらしいですよね」っておっしゃってくれました。先生も嬉しかったです。
もし、その生徒の中で、例えば、以前、別の同じような場面で、「代わりますって言おうかな」と思ったけど、そのときは言えなくて、今回言えたとしたらその生徒にとってのパーソナルベストです。あるいは、例えば今、この話を聞いている皆さんの中で、今まで「代わりますよ」って言うのを考えたこともなかったけど、今回この話を聞いて、「今度同じような機会があったら、自分も言ってみようかな」って思えたら、思えただけでも、なりたい自分に向かって心が動いたそれが、その生徒にとってのパーソナルベスト、だと思うんです。
ただ、心の動きって周りからは見えません。でも一人だけ、心の動きが分かる人がいるんです。自分自身です。なりたい自分に近づきたいと思って、ちょっとでも心が動いた、ちょっとでも行動に変化があったら、その「ちょっと」の変化をできた自分を、自分で認めてあげてください。それがパーソナルベストです。パーソナルベストを決めるのは自分自身です。
先生は、みんなだったら、なりたい自分、理想の自分に向けて、自分なりの心のパーソナルベスト、行動のパーソナルベストを達成できると信じています。先生自身も理想の自分に近づけるようパーソナルベスト目指します。
そして、ウエイトリフティング部、ボクシング部の二人も、自分が決めた、自分なりのパーソナルベストを達成できるといいですね。